動脈硬化で虚血症状になることが痴呆症の大きな原因

2011.08.26

脳卒中や心疾患といったような、生死に関わる病気だけでなく、動脈硬化は痴呆の原因にもなります。痴呆症の原因には、アルツハイマー型痴呆と脳血管性痴呆がほとんどを占めており、日本では、後者の脳血管性痴呆が五割以上にも上っています。脳血管の障害による病気では、昔から日本人に多かったのが脳出血でしたが、最近では脳梗塞が増えていて、これが脳血管性痴呆の最大の原因になっているのです。最近の検査技術の進歩により、痴呆症の始まりをMRI(磁気共鳴断層撮影)検査法で知ることができるようになってきました。ある病院で、三十代から七十代の八十三人を対象に行われたMRI検査では、約八割もの人に、痴呆症の始まりともいえる、ごく微小な脳梗塞が発見されたというショッキングな報告があります。年代別では、六十代以上は全員で、四十代でもかなりの率で発見されました。つまり、痴呆症はすでに四十代から始まっているわけです。脳の太い血管が詰まって脳梗塞を起こした場合は、激しい発作が起きるのですが、細い血管が詰まってミリ単位の小さな脳梗塞を起こしても、はっきりとした自覚症状が現れることは稀です。これは無症候性脳梗塞と呼ばれるもので、そのまま放っておくと、次第に症状が進む危険があります。微小脳梗塞がひとつやふたつ発見されたとしても、特に心配する必要はないのですが、多発して、多発性脳梗塞という段階まで進むと、痴呆の症状が出てきます。

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